幼保小接続研修会
10月下旬に横浜市子ども青少年局主催の第三回接続期研修会がありました。有難いことに昨年度に続き幼稚園側のシンポジストとしてお声がけいただき、当日の公開保育とシンポジウムに参加して参りました。
公開保育を実施された新大船幼稚園では子どもが主体的に遊べるよう環境設定が工夫されていて、それぞれの子どものが居場所があり、遊びに没頭する姿、子どもの同士の会話・対話を大切にする姿、子どもの呟きから保育が展開されている様子、子どもの自己有用感、自己肯定感が育まれる様子など、子どもたちの生き生きとする多くの場面を拝見させていただきました。
子どもたちの様子もさることながら印象的だったのが、ご一緒させていただいた小学校の先生の子どもの育ちの見とり方がとても専門的だったことと、子ども青少年局の方々の子どもを見る眼差しが本当に温かく、「毎日ここにいたい」と笑顔で仰っていることがとても印象に残りました。行政の方々が「遊びは学びである」という考え方を持ち、理解してくださっていることが大変心強く感じました。
シンポジウムでは関東学院大学:三谷大紀先生のコーディネートのもと『「よこはま保育・教育宣言」に取り組めていますか』というお話から始まりました。
「よこはま☆保育・教育宣言~乳幼児の心もちを大切に~」
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/hoiku-yoji/shitukoujou/sengen-ikenbosyuu.html
担任の先生方から遊びの中での学び・育まれていくことを大切にされているお話をお聞きし、保育・教育宣言に掲げられている、
・安心できる環境をつくり、一人ひとりを大切に保育する
・子どもの育ちと学びを支える主体的な遊びを大切にする
ことが実現されていると感じました。
シンポジウム内では幼稚園側の見とり・話し手として参加しましたが、同席してくださった小学校の先生の子ども理解が本当に専門的で私が登壇する必要がないと思うくらいでした。就学して「小学一年生」という枠組みで子どもを捉えると「何もできない」と見られてしまうかもしれませんが、沢山遊びを経験してきた子どもたちは自らモノ・コト・ヒトに関わることで自立心や協同性、探求心や規範性、言葉による伝え合いなど本当に多くのことを学んでいます。
小学校の先生方が一人一人の子どもの姿を肯定的に受け止めてくれることは、子どもにとって一番嬉しいことです。受容的な関わりは子どもの心の安定にも繋がります。小学校でもそういう関り方をしているとお聞きししたので「安心して送り出せます」とお話させていただきました。
今回の研修会を通して行政・小学校の方々が「遊びの学び・育ち」を大切にしてくださることで、幼社会全体でも子どもに対する「教育」の考え方が変わってくれるよう、私自身も学びを深めていきたいと感じました。研修会のいち参加者としてではなく、研修会に携われたことは大きな経験になりましたので、自園の保育に活かしていけるように務めていきます