「ふれる」と「さわる」
2023年01月27日(金)園生活学び
3人の会話がどんな内容だったのかは分かりませんが、寄り添い合う姿が素敵だなと思います。
神奈川県幼稚園協会の研修会内で、講師の佐伯胖先生から『「ふれる」と「さわる」の違い』についての話をお聞きしました。(R4.11.4.B部会)
さわる(三人称的かかわり)
・傷口にさわる
なんだか痛そう
(相手は)思わず患部を引っ込めたくなる。
・一方的かかわり
物的(モノ的)なかかわり
相手の「同意」は想定されない
感情的交流はない
ふれる(二人称的かかわり)
・傷口にふれる
状態を見たり、薬をつけたり
(相手は)多少痛くても、我慢しようかなと思う。
・相互的かかわり
人的(ヒト的)なかかわり
相手の「同意」が想定される
感情的交流がある
「ふれる」には「信頼」が前提
・ふれる人は、まずその相手に信頼してもらわねばならない。
・ふれられる側は、ふれる側に対する信頼がなければならない。
3年間という時間で築かれた相互の信頼関係は、後ろから見るだけでも「ふれる」「ふれられる」関係が構築されていることが分かります。身体的に「ふれる」はしていないけど、一緒に座って話かけてくれる子どもは、心に「ふれて」くれているように感じます。
就学になるとそれぞれの道があり、一緒に過ごすことはもう叶いません。
幼稚園生活で培った人間関係、関わり方が今後の人生に活きてくれるように願いつつ、本当に残り僅かな園生活を子ども自身も大事に過ごして欲しいです。