ルール
Nちゃんの登り棒の挑戦を、K君が下から支えてくれています。
この登り棒が設置された時、子どもの安全面を考慮して、子どもが自分で「登れる・登れない」の判断が出来るように、大人も含めて手を貸さない方がいいんじゃないかと考えていました。「自分で登れるようになるまで、手を貸さない」ということです。この考え方自体が間違っているわけではないですし、実際にそうしている施設もあります。
でもふと一歩引いて見て見ると、Nちゃんの「登りたい」をK君が支えてくれているこの姿は、「手を貸さないルール」をしいてしまっていたら見られない光景ですよね。ルールがあることで安全は図れるかもしれないけど、人との関わりの機会が失われてしまう。何より、誰かに支えられることで「やってみようかな」と思えることもある。登り棒なんて、初めてだとどうやって登っていいのか分からないですよね。
同じく雲梯でも、雲梯の下にカラーボックスが置かれていて、大人が思う雲梯の使い方ではないのかもしれません。
でもこれも、子どもが雲梯を楽しむ中で「この場所に箱があってひと息つけたほうがいい」と思ったから、あそこに運ばれているはずです。追加で箱が用いられると、
今度は等間隔で置いている姿があります。上の写真で渋滞しないようにか、そもそも全部を渡りきる感覚を味わいたいのかもしれないですよね。
試してみたけど、「やっぱり一個がちょうどいい」と分かって、自分で調整しています。ここにも「ここでボックスは使わないように」というルールがあると、自分たちで考える力が、育つ力が損なわれてしまいそうです。
雲梯の後ろにある青い階段。これは急なので「上から下に降りない」といルールを保っていますが、登り棒だったり雲梯の子どもの姿をみると、安全に配慮はしつつも子どもに委ねることも大切という事を教えてもらえました。