味噌汁をつくる
収穫した野菜を「どう食べるか?」を子どもに投げかけてみると、「まーぼーなす」と「なすのおみそしる」との案が出たそう。話していく中で「辛くて食べれないんじゃないか」というのも、子どもならではの会話ですよね。お家の人のヒントも得ながら「味噌汁をつくろう!」と決まりました。
そして、その材料も買いに行くことになりました。これも話し合いの中で決まったことです。子どもたちの中で「当事者意識を持つ」ということは、今後の社会で生きていくにも重要なこと。そして「園外に出る」というのは保育者のやりたいことでもありました。
道中では川沿いを歩くので魚や鴨、カメなどを見つけお店の通風口にはなんとツバメも!お散歩だけでも楽しい。
お店には事前に子どもが買いに来る旨を伝えていたのですが、本当に温かく迎えいれてくださいました。子どもたちが選んだ商品を「いいもの選んだね!」と声を掛けてくれ、お金のやり取りや袋の有無など丁寧に関わってくれました。地域との関わりは今後非常に大事になる事柄です。子どもたちも、「地域に見守られている」という安心感を得られますし、地域としても子どもたちの存在は大きなものです。子どもがいなくなる=ヒトがいなくなってしまいます。
さて持ち帰った材料を使っていざ調理です。食材によって切り方を変えることを先輩保育者から教えてもらいながらカット。保育者も学び、子どもたちもそれを聞きながら手をマネてみたり、匂いを感じながら出来上がりを見守ります。
苗を買いに行き、育て、収穫し、どうやって食べるか考え実行し、食す。ナスが苦手だなと思う子も、それでもお味噌汁だけ飲んでみようかな、という気持ちが起こっていました。子どもの「やってみたい」から生まれた保育では、たくさんの育ちが見て取れました。