すぎの森幼稚園
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【素材】という見方

2026年08月28日(金)園生活学び

少し前の話しですが、横浜市では6月2日に開港記念日という特殊なお休みがあります。例年その日は加盟している「横浜市幼稚園協会」では市外や外部に出る研修会が開かれています。今回は八潮にある「こども素材センター」に行った時のお話です。 https://www.ennoshita.net/center

園では、いわゆる「廃材」と括られた、役目を終えた空き箱や、折り紙・色画用紙、マスキングテープの端材など、色々なモノに触れて、子どもがイメージを膨らませながら作ったり、表現したりする姿があります。

そういった子どもの生活を鮮やかにしてくれる素材。モノ。そこに視点を当てているのが「子ども素材センター」でした。当日は20名程の市内幼稚園の先生方と施設見学をさせていただきましたが、ここに行ってみると、モノへの考え方が変わります。それくらい、私たちが普段生活の中で見落としているような多種多様な素材が飾られていました。

 この施設にある素材は、地域の企業や工場から生まれる未利用品が集められ、それが子どもたちの遊びや学びに生かされるよう、保育・教育施設へ提供されます。木の枝、松ぼっくり、くるみボタン、貝殻、竹、チェロ作り切り抜かれた型が残された木の端材などなど。 
 「素材は何かを作るための材料」というだけでなく、素材そのものが、子どもの想像や探求を引き出す存在なのだと感じました。また、それを提供してくださる地域社会との関わりもとても魅力的でした。

 実はこれをきっかけに、少し園内の掲示物に変化を出してみました。個人的な趣味も含まれます。笑
海辺に落ちているシーグラスを使った作品や、ワイヤーアート、コルクの人形など、施設のインテリアとしても可愛らしいものではありますが、【素材】という部分を意識してハンドメイド作家の方々から購入しています。

そんなことを初めてみると園でも共感してくれる人が現れ、ついには自らシーグラスを拾いに行こう!と動きはじめました。本当は興味のある子どもたちと一緒に行きたい思いがあるのですが、海辺で何か事故があってはならないので大人のみで。

そして集まったシーグラスや貝殻の【素材】たち。

子どもたちが自由に手に取れるようにしてみました。
「これを使って○○を作りましょう」と完成形を示すのではなく、まずは見たり、触れたり、並べたりしながら、子ども自身が素材との関わり方を見つけてほしいと考えました。

何より「これは何??」とモノへの関心が強かったのも印象的です。何かに見立てて表現する子どももいれば、素材を吟味して一つずつ「ここがいいかな」とフレームの中に収める姿がありました。

そして、盛り上がったタイミングで夏休みに入ってしまったのです。いいタイミングだったのになぁと思って夏を過ごしていると、嬉しいことに「拾いに行ってきたよ!」という子どもが現れたのです。
園で始まった興味が家庭へ持ち帰られ、今度は自分自身で素材を探す体験へとつながっていきました。

子どもにとって素材は、大人が決めた使い方だけをするものではありません。
一見すると何でもない石や貝殻、使い道を終えた端材であっても、子どもの目と手に出会うことで、宝物や作品、遊びの始まりになります。

大人が先に正解や完成形を決めるのではなく、さまざまな素材と出会える環境を整え、子どもが「何だろう」「こうしてみたい」と動き出す瞬間を大切にしていきたいと思います。

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